杜のコンサート
今や「森」という自然環境は次代へ遺す人類全体の共有財産であると言われています。
しかし地方経済の疲弊化、林業経営者の老齢化等の問題もあり、この貴重な財産である森林を所有者や地元の人々だけで守っていくことが難しくなりつつあります。
人類全体の財産であれば、人類全体で護りたい・・・都会の方にも、若い世代の方にも森に来てもらいたい。
森を訪れ、森の素晴らしさを感じ、また森が抱える現状の苦しさも知ってもらいたい。そしてそれらを多くの人々に発信して欲しい。
そのような思いから、森とふれあう機会のひとつとして、薪窯パン工房木の葉の近くの森の中で、FAIRY WOOD LIVE を開催いたしました。
杜のコンサート
横笛の美しい音色、パーカッションのリズムが木々にこだまします。

都会で忘れかけていた何かを見つける。
新しい自分と出会う。
森林のそんな不思議な魅力を多くの方と共有したいと願っています。
杜のコンサート
杜のツアー
美しく豊かで、温かく懐かしい、そんな森を未来の子供やリスやキツネやヤマドリ達に残したい・・・私たちの願いですが、まだまだ道半ばです。この森は美しい、この森は本当に豊かであると胸を張って言えるまで、まだ時間がかかります。でも一つだけ、確かに言えること、それはこの森は優しさに満ちているということです。
例えば、私たちが復元、再構築を目指している薪炭林の植樹地では、下刈りを刈り払い機を使わずに、小さな手鎌で行います。刈る草や低木を一本一本、丁寧に見分けながら、この草は蝶の食草だから、この木には鳥が好む実が成るから、この草の花は近所のおばあさんが楽しみにしているからと、植樹苗の生育を妨げないように気を配りつつ、できるだけ多くの種類の草木を残すように心掛けました。
毎年、秋にはドングリやクルミの豊凶に一喜一憂し、今年は凶作だからリスやネズミが困るだろうと心を痛め、日照りが続く夏には、乾燥に苦しむ尾根の草木のために、2Lのペットボトルを何本も背負って、水やりをしたり・・・アカネズミの親子の暮らしむきまで心配しながら、森の管理を行っています。
そして少しずつですが、確実に美しく豊かに、森は変貌を遂げつつあります。
そんな私たちの森の優しさと温かさをお伝えしたい。多くの方に森の素晴らしさを知ってもらい、多くの生き物たちと触れ合って、心を癒し、森を愛し自然を護ることの大切さを知ってもらいたい。そんな想いから始めたのが、森のツアーです。
案内するのは、この森のエキスパートです。 この杜のそこここに茂る草木や、森に住むカモシカの性格やタヌキの棲みかや、テンの好物、岩の形や流れの音、何でも知っているこの杜限定のエキスパートです。
森の清々しい空気を吸い、せせらぎの音に耳を澄ます。柔らかな木漏れ日を浴びて、愛らしい小鳥の姿を目で追い、運が良ければカモシカやリスにも会えるでしょう。
物質的な豊かさや便利な暮らしの中で、いつの間にか失ってしまった大切な何かを、この森で探してみませんか?